トイレつまりの様々な原因と対策方法

2020年12月22日 17:22
カテゴリ: お役立ち記事
救急水道サービスのお役立ち記事

トイレの排水つまりで多い原因ベスト3と対策方法

「意外と知らない?トイレを詰まらせる原因は〇〇だった!」

記事担当:神奈川スタッフ・H(37歳)

みなさんはじめまして!
神奈川県相模原市を中心に日々水のトラブルと戦ってますHと申します。
現役の水道屋さんだからこそ、お伝え出来る色々な事を書いて行こうと思います。

さて、今回のテーマの一つ「トイレ詰まりの原因」ですが、ランキング形式で分かりやすくお伝えします。
みなさんも一度はトイレが詰まったり、詰まりかけたりのご経験はあるんじゃないでしょうか?
『水道屋さん=トイレの詰まり』って位、季節問わず依頼が多いのがトイレの詰まりです。
原因を知れば、いざ本当に詰まった時に慌てずに対応出来ると思いますので是非ご一読ください。
では始めます。
ランキング3位から1位の順番で発表です。

〜第3位〜『物を落とした』
・物を落としたと言っても様々な物があります。スマホや入れ歯、猫ちゃんのトイレ砂、珍しい物でいえばお子さんのテストの答案、なんて物も…。
そんな『物』のなかで断トツに多いのが検尿・検便で使用する採取キットです。
「水に流せると書いてあったから流した」と言われる方がほとんどなんですが、実は最近の新しいモデルの便器には床と便器の接続部金具が細くなっていてソコに引っかかってしまうんです。
便器に物を落すと便器本体を解体しないと取り除く事ができず、トイレットペーパーの詰まりよりも大掛かりな作業になります。(便器脱着作業といいます)
ですので、もし便器内に物が落ちた場合は汚い事は我慢して、物が奥に入って行く前にご自分で取り出す事がポイントとなります。
最近では『便器から立つと自動で流れる便器』なんていう高性能の便器もあり、「取ろうと立ったら流れた!」なんてお客様も多数います。
(この場合は、立ち上がる前に便器に接続されているコンセントを抜けば大丈夫です)
これらとは別に、「詰まってはないが掃除中に結婚指輪を落としたから取り出して欲しい」などの「小さくて軽い物を落とした」等の案件も稀にあります。
これは残念なのですが、取り出す事は90%無理です…
小さな物は一度流れてしまうと外の排水管へ直行します。
排水の力は大便やトイレットペーパーを流す力ですから、指輪などの軽い物はすぐに敷地外の排水管へ行ってしまいます。
90%と書いたのは、タンクのレバーを引いて流していなければ目視出来ないだけで、まだ便器内に留まってる事もあるからです。
この様に、物を落とした時は『素早く冷静に取り除く』事が重要になります。

〜第2位〜『屋外排水管の詰まり』
これは戸建てに住われている方であればご経験された事もあるんじゃないでしょうか?
マンションなどの場合は年に1〜2回
全部屋の高圧洗浄機作業などが実施される所が多く中々排水管が詰まる事はありませんが、戸建てになると話が変わってきます。
20年、30年排水管の清掃を行なっていないご家庭も多く、(マンションと違って定期的に行う習慣がない為)長年の汚れや排水マスの劣化などで排水管が詰まってしまい、流した水の行き場がなくなり逆流し、酷い時には汚水が便器から溢れてきてしまいます。この場合、お家周りの排水管を高圧ジェットで洗浄する事で症状が改善されます。
また、排水管のトイレ詰まりには最近もう一つのパターンが増えています。
それは最新式の『節水型便器』を設置しているご家庭に起る可能性が高い現象で、水の量が少ない為に流した汚物やトイレットペーパーが敷地外の大きな排水管(市が管理する排水管)まで流されず、ご家庭の敷地内の排水管で止まってしまい、それが渋滞し排水管が詰まってしまうのです。
一枚のトイレットペーパーは薄く、すぐに溶けてしまうほどですがこれがぎゅうぎゅうに詰まってしまうと排水管がパンパンに詰まってしまい、高圧洗浄もかなり時間がかかり苦戦する作業となります。
このパターンの厄介な所は、完全に排水管が詰まるまで住んでいる人たちは「気づかない」事にあります。
お家を建てたり、便器を節水型に変えてから5年前後にこの症状が現れる事が多く、気づいた時には排水管全部がぎゅうぎゅうのトイレットペーパーで詰まり、トイレだけでなくキッチンやお風呂や洗面台など、全ての排水が溢れてしまう事もあります。こうならない為には、初期症状を見落とさない事が大切です。
「前よりも何か流れが悪いな…」と感じたら外の排水マスの蓋を開けて点検する事が唯一の対策方法となります。蓋を開けてソコトイレットペーパーや水が溜まっていたら「排水管の詰まりが始まっている」と分かりますので、水道屋さんに洗浄を依頼しましょう。
「なんだ、結局早く気づいても遅く気づいても業者を呼ばなきゃダメなのか」と思われるかもしれませんが、排水管全部が詰まるストレスは、被害にあった方でしか分からない所があります。
初期症状の時であればまだ排水はされているのでゆっくりと作業日の予定も組めますが、排水管全てが完全に詰まってしまうとそうも言ってられません。
料理も出来ずお風呂にも入れず、もちろんトイレも使用できません。
「食事は外食にした」「銭湯に行った」「夜中に歩いてコンビニのトイレを借りた」という方など多いのです。そうならない為にも、定期的なご自分での「排水管の点検」を行うようにしましょう。
(従来の便器(10年程前のタイプ)には「節水」機能はなく、その分年間のトイレで使用する水道料金は安くはありませんが、(節水型タイプの3倍程)その分、水の力は強く、中々トイレットペーパーが排水管の途中で止まる事はないのです。)
そしてこのパターンのもう一つの対処方は、「トイレットペーパーを今日は多く使ったな」という時はトイレ使用後に2回流す事です。これにより途中で止まっているトイレットペーパーも最後まで流れていきます。(ただこの方法、一度被害にあった方でなければ習慣付ける方は少ないのが現状です。)

〜第1位〜『便器内でのトイレットペーパー詰まり』
映えある(?)第1位は便器内でのトイレットペーパー詰まりです。
これは多いです。本当に多いです。
トイレの詰まり10件中8件位がこれです。
この場合、薬剤を使用して詰まっているトイレットペーパーや汚物を柔らかくした後、専用の圧縮ポンプやトーラー を使い解消させます。
これにも大きな原因が2つあります。
1つ目は先程の話と近いのですが「節水型便器」の為にトイレットペーパーを大量に流した場合、水の力が弱く便器内で詰まってしまう事。
(節水型の便器詰まりすぎですよね!なんて言ったらメーカーさんから怒られそうなので僕は言いませんよ?)
それと「便器の汚れを拭いてそのままポン!」でお馴染みの厚手のウェットシートみたいなやつもダメです。(これも商品名は怒られそうなので控えます…)
あれも昔の便器であればスイスイと流れるんですが節水型では詰まる確率かなり高いので注意が必要です。「使用後にトイレへ流さずゴミ箱に捨ててる」などの対策をおこなっている方も多いです。
トイレットペーパー詰まりの対策としては、トイレ使用中に「今日はペーパーの量多いかな?」と感じたら「途中で一度流す」と言う事です。
コンビニやデパートのトイレなどで、『トイレが詰まりやすい為、大量のトイレットペーパーを使用される場合には数回に分けてお流しください」みたいな貼り紙を見た事ありませんか?水が少ない便器に関しては「一度に大量のトイレットペーパーを流さない事」が唯一の対策方法です。
後1つの原因は「尿石詰まり」です。
これは長年(20〜30年)使用している便器に起る症状で、頑固な尿石は「綺麗に取り除く事は中々難しい」とされています。
聞き慣れない方も多いと思いますが、尿石詰まりとは便器内の「排水路」という汚水の通り道にカルキの様な硬いゴツゴツしたものがびっしりとこびり付き、そこにトイレットペーパーなどが引っかかって詰まりの症状を引き起こす症状です。
(尿石とは、分かりやすく言うと長年の尿の汚れです。文字通りですね)
尿石詰まりで厄介なのは一度詰まりを抜いても、また引っかかって詰まりが再発してします所にあります。
頑固にこびりついた尿石は中々取れません。
対策方法はたった一つです。
それは新しい綺麗な便器の時から、「尿石除去剤」という薬剤を定期的に便器内へ投入してあげる事です。(ホームセンターやドラッグストアなどで市販されています)
尿石は、着いた所から徐々に広がっていくので「3ヶ月に一回」や「半年に一回」と尿石除去剤を使用するスパンをご家庭で決めて、寝る前に薬剤を投入し、一晩そのままにしておいてください。朝一番にトイレを使用した人が流せばそれでOKです。
(尿石が付かない様に・広がらない様に薬剤でコーティングしてあげるイメージです)

トイレ詰まりの原因と対策、これにて終わりです。
いかがでしたでしょうか?少しでもみなさまのお役にたてば嬉しいです。
長々とした記事をお読みいただき、ありがとうございました。
また別の記事も書かせていただきますので、よろしくお願いいたします。

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