水道メーターを地中に設置する場合

2022年11月29日 14:56
水道メーターを地中に設置する場合の方法を解説するツバメに乗った救急水道サービスの水滴マスコット
水道メーターを地中に設置する場合|構造・防水・保守性を確保する正しい設置方法

水道の基礎知識設備設計地中設置

水道メーターを地中に設置する場合|構造・防水・保守性を確保する正しい設置方法

水道メーターを地中に設置する場合は、土圧や雨水など外的環境の影響を受けるため、防水・防汚・衝撃防護が非常に重要です。
この記事では、地中設置の基本構造、メーターボックスの種類、防水処理の方法、保守点検性を高めるためのポイントについて詳しく解説します。

1. 水道メーターを地中に設置する目的と特徴

戸建住宅や敷地内の屋外配管では、景観や安全性を保つために水道メーターを地中に埋設することが一般的です。
メーターを地中に設けることで、凍結防止・外部損傷防止・スペースの有効利用といった利点があります。

・外部からの衝撃・踏圧を防止

・凍結や直射日光を避けることで計量機の寿命を延ばす

・敷地や庭の美観を損なわない

2. メーターボックス(メーターます)の種類と構造

水道メーターを地中に設置する際は、メーターボックス(メーターます)またはメーター室に収納します。
材質や構造は口径や設置環境により異なり、耐久性と保守性のバランスが求められます。

① 口径13〜40mm(家庭用)

一般家庭で多く使用される口径では、鋳鉄製・プラスチック製・コンクリート製のメーターボックスが採用されます。
軽量で施工しやすく、防水性・断熱性にも優れています。

② 口径50mm以上(施設・工場・商業施設)

大口径メーターでは、現場打ちコンクリート製やコンクリートブロック構造が一般的です。
上部に鉄蓋(マンホール蓋)を設け、耐荷重性と防水性を確保します。

3. 防水・排水処理と汚染防止対策

地中に設置したメーターボックスは、雨水や地下水が侵入しやすく、戻り水による汚染を防ぐための防水対策が必要です。
特に粘土質土壌や高水位地域では、浸水防止の施工精度が計量機の保全に直結します。

・接続部に防水シール剤を塗布し、隙間からの浸入を防ぐ

・ボックス底部に排水穴または浸透層を設ける

・砂利層や透水マットを敷設し、雨水を逃がす構造にする

・高水位地帯では防水型メーターボックスを採用

4. 埋没防止・衝撃防護・位置明示の工夫

地中設置では、舗装や植栽などの影響で位置が不明になったり、車両荷重で損傷する事例が発生します。
長期的な運用を考慮し、構造的な防護と位置表示を組み合わせることが重要です。

・鉄蓋または樹脂蓋に「水道メーター」刻印を施す

・道路面と高さを合わせ、段差・沈下を防止

・蓋周囲にコンクリートリングや保護枠を設け、荷重を分散

・GPS測位や図面管理で設置位置を明確に記録

5. 検針・取替作業を容易にする設計

メーターボックスの設計は、検針や交換が容易にできる構造であることが求められます。
特に小口径メーターでは蓋の開閉性と内部スペースが、作業効率と安全性に直結します。

・内部高さはメーター厚さ+100mm以上を確保

・蓋は軽量で滑りにくい素材(樹脂・FRP等)を使用

・止水栓を同ボックス内に収納できる構造が望ましい

・検針窓や通気穴を備えたメーターボックスも有効

6. まとめと要点コピーボックス

水道メーターを地中に設置する際は、防水・排水・防護を一体的に設計することが不可欠です。
また、検針・交換などの保守作業を想定したスペースと構造を確保し、長期間にわたり安全かつ正確な計量を維持できる環境を整えることが大切です。

【要点まとめ|水道メーターを地中に設置する場合】
・メーターボックス(鋳鉄・プラスチック・コンクリート)を使用
・雨水や戻り水を防ぐ防水・排水構造を設ける
・埋没・衝撃防護・位置明示を徹底
・検針・交換作業のしやすい構造を確保
・50mm以上の大口径ではコンクリート製ボックス+鉄蓋構造が基本
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